世界を変えてくれた愛犬の話

愛犬との暮らし

うちには「梵天丸」という名前の、5歳になるチワワの男の子がいます。

4年前、離婚して何も考えられずにただ過ぎていく日々に打ちのめされていた時、

ふと離婚前に考えていたことを思い出しました。

「もし不妊治療がうまくいかなかったら、わんこと一緒に暮らしたいなぁ。」

結婚生活を送っていた時は、不妊治療に時間もお金もかかっていたし

生活していくことにいっぱいいっぱいで、なかなか実現させることができなかったけれど

今ならわんこと暮らせるかもしれない!と思い立ちました。

そこから何が必要なのか、本当にわたしが一緒に暮らせる状況なのか調べまくり、

環境を整えて、たくさん考えて、ペットショップに行ったとき出会ったのが梵ちゃんでした。

その時まだ生後4か月だった梵ちゃん。

片手で収まりそうなくらいちいさくて軽くて、でも元気いっぱい。

初対面でもしっぽふりふり、おててペロペロ、膝の上で甘えてきて

可愛くて可愛くて、その日のうちにお迎えすることを決めました。

まろ眉がチャームポイントで、和風な名前がいいなぁと思い伊達政宗の幼名を付けました。

はじめてうちに来た時、すごく不安そうな表情だった梵ちゃん。

でも最初から元気はいっぱいで、ごはんもよく食べ、トイレもちゃんとできてお利口。

少しずつ我が家での暮らしにも慣れてくれたようでした。

ちいさなちいさな梵ちゃんが来てから、わたしの世界はガラっと変わりました。

それまでお休みの日は起きる気力もなく、何も考えられずにいましたが、

朝は梵ちゃんにごはんをあげるために早く起き、はじめてのわんことの生活に四苦八苦。

仕事以外でほとんど出ていなかった外にも、お散歩のためにたくさん出かけるようになりました。

家の近くにたくさん公園があることを知りました。

わたしにとってはなんでもないような排水溝でも、幅が広いと梵ちゃんは飛び越えられないこと、

そしてそれは道にも公園にもたくさんあることを知りました。

邪魔だなぁと思っていた枯葉の山も、梵ちゃんにとっては楽しい遊び道具になることを知りました。

梵ちゃんと一緒に見る世界は、何もかもが新鮮で、見慣れた景色もキラキラして見えました。

たくさん一緒におでかけして、気づけば悲しいことを考える暇もありませんでした。

梵ちゃんを通じていろんな飼い主さんやわんちゃんと知り合うことができて、世界はさらに広がりました。

気づけば梵ちゃんがいない生活なんて考えられなくて、わたしの世界の中心が梵ちゃんでした。

あの時、わたしを外の世界に連れ出してくれて、たくさんの幸せを与え続けてくれてありがとう。

横で寝息を立てている梵ちゃんを見ながら、

この子に見えている景色も、たくさんの幸せで溢れているといいな、と思った夜でした。

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